コービーが現役時代に着用していたバッシュをまとめてみる(7) ~5度目のリーグ制覇とアキレス腱負傷編~

コービーが現役時代に着用していたバッシュをまとめてみる(7) ~5度目のリーグ制覇とアキレス腱負傷編~

画像引用元:news.nike.com

こんにちは。壮年留学生です。

前回までに引き続き、NBA、ロサンジェルス・レイカーズのレジェンドの一人として知られるコービー・ブライアントが現役時代に着用していたシューズを振り返っていこうと思います

第7回目となる今回は革命的ローカットバッシュ、ズームコービー4のDNAを受け継ぎつつ、更なる進化を遂げていくローカットバスケットボールシューズについて解説していこうと思います。

ズームコービー4に端を発するローカットバッシュの復権については下記過去記事にて記載しておりますのでよろしければご覧になってみてください。

09-10シーズン:2年連続、通算5度目の優勝をサポートしたズームコービー5

前作、ズームコービー4から更にミニマルに進化した超軽量ローカットバスケットボールシューズ

コービー本人にとって7年ぶり、4度目のリーグ制覇を達成した次のシーズンにあたる09-10シーズン、コービーは例年通り前年発売のシグネイチャーモデルを着用してシーズンを開始しました。

シーズン初めは前作、ズームコービー4を着用。カラーリングはこの09-10シーズンに初めて登場したグラデーションカラーのものを着用しています。
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そして新作であるズームコービー5もまた、過去多くのシーズンと同じくクリスマスゲームの際に本人に初めて着用されました。

09年のクリスマスゲームの際にコービー本人に着用されたズームコービー5。こちらは通称カオス(Chaos) と呼ばれるカラーリングで、2019年にはプロトロ版として復刻発売されました。本人はシューレースを一番上まで通さないのが好みだったようです。
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前作、ズームコービー4よりも更に足首部の高さが低くなっています。また、アッパーのパーツの大部分を熱圧着により貼り合わせており、縫い目はほとんど見当たりません。前作に比べてアッパーの凹凸が少なく、更にミニマルな印象を受けます。

クッショニングは前作同様、ファイロンミッドソールに前後分割 (前足部は母指球部のみ) ズームエアのセットアップ。中側部もまた、上位モデルでは御馴染みのカーボンファイバープレートが搭載されていました。

こちらはオリジナル版のアウトソールの画像。全面にコービーの情熱を表現したと言われるハートビート(心臓の鼓動)パターンが施されています。プロトロ版ではこの溝が細かくなってさらにグリップ力が上がっているそう(後述)。
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キャリア5個目のチャンピオンリング獲得

このシーズンのコービーのスタッツは試合平均リバウンド5.4、アシスト5.0、得点27.0と得点王には届かなかったものの、相変わらずのハイレベルなオールラウンダーっぷりを発揮しています。

また、スタッツには表れない部分では、6本のウィニングショットを決めています。その中でも特筆して印象的なのが12月4日のマイアミ・ヒート戦で沈めたこちらのブザービーターではないでしょうか。

少々画質が荒いのですが、是非、最後のスローモーションまでご覧になっていただきたいところ

さらに、キャリア通算25,000得点を当時の最年少記録 (現在はレブロン・ジェームスが保持)をこのシーズンに更新 ( 31歳151日 ) 。あわせてレイカーズの歴代最多得点記録も更新しています。

プレーヤーとしての脂が乗りまくったコービー率いるレイカーズは3年連続となるNBAファイナル進出を達成。対戦相手は2年前のファイナルで対峙し、チャンピオンシップを奪われた宿敵ボストン・セルティックスでした。

レイ・アレン、レイジョン・ロンド、ポール・ピアース、そしてケビン・ガーネットという4人オールスタープレーヤーを揃えたボストンとの第7戦にまでもつれる激戦の末、レイカーズは2年連続でのリーグ制覇を達成します。

コービーはまた、2年連続となるファイナルMVPを獲得。後のインタビューにて、コービーが過去5回の優勝の中で最も満足度の高い優勝だったと語っていたそうです。

NBAファイナル2010の際のコービーの様子。
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ファイナルでコービーに着用されていたズームコービー5は後にBig Stage (ビッグステージ) と呼ばれるカラーリングにて超数量限定にて発売されました。ホームとアウェーの2種が発売され、それぞれの販売店舗も異なっていたそうです。ちなみに2020年に発売されたプロトロ版のビッグステージの元ネタにもなっています。
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プロトロ版 ズームコービー5

前作に引き続きズームコービー5もまた、プロトロ版として2019年に復刻発売されています

例によってクッショニング面を中心にオリジナル版から進化を遂げたプロトロ版
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こちらはプロトロ版のアウトソール画像。先だって紹介したオリジナル版と比べてパターンが細かくなっているのがわかります。
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プロトロ版ではアッパー構造がよりシンプルかつ材質をよりしなやかなものに変更しているそう。クッショニングは前足部をカイリーシリーズでおなじみの大判のズームターボに変更。界隈では有名なシューズレビューサイトによると、ヒールはズームエアが省略されているものの、ファイロンミッドソールの代わりに使用されているフォーム素材の性能が高く、クッション性、反発性ともに良好な模様。

10-11シーズン:進化系フライワイヤーを採用したアッパーと更なるロープロファイル化を実現したズームコービー6

アウトソールパターン、アッパーともに爬虫類の表皮を思わせるデザインのズームコービー6
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コービーのコート上での人格、ブラックマンバを表現したアッパー

ズームコービー6のデザイナーであるエリック・エイバーが当時語った内容によると、 “グッドデザインとは化学とアートのバランス” だそうです。このズームコービー6にはこのデザイン哲学が反映されており、最高のパフォーマンスシューズを目指すという前提の一方で、アートの要素にも注力されています。

代表的なのがこのポリウレタン素材の ” 島 ” がちりばめられたアッパーです。

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ほぼ一枚のメッシュ素材で構成されたアッパーにちりばめられた樹脂は、シューズの軽量性をキープしつつ、アッパーの対摩耗性、耐久性を高める効果を発揮します。同時に、コービーのその超攻撃的なプレースタイルから名付けられたニックネーム、「ブラックマンバ (地球上で最も危険と言われる猛毒をもった蛇)」のビジュアルを表現しています。

2010年のクリスマスゲームにてズームコービー6 “グリンチ” を着用するコービー。ちなみにグリンチとは元々はある絵本作品に登場する黄緑色のキャラクターを指し、作中では人々からクリスマスを盗む存在として描かれていました。
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クッショニングは前作を踏襲した前後分割ズームエアを搭載しつつ、ソールを更に薄く設計。コートとの接地感覚を向上させています。アッパーは3層からなる新しいフライワイヤーアッパーが採用されています。

これまでのフライワイヤーは樹脂製のパネルに埋め込まれた状態でアッパーに搭載されていたため、通気性が犠牲となっていました。しかし、ズームコービー6ではメッシュでフライワイヤーを挟む構造を採用したことで通気性の確保と、軽量性を更に向上することができているんだとか。

こちらはPEカラー。ブラックとパープルのツートンカラーがアッパーの凹凸と相まって毒々しいイメージを加速させていますね。かっこいいです。
ズームコービー6のアウトソールつま先部分には “VENOMENON” という単語が書かれています。oおそらくですが、これはVenom (蛇が分泌する毒) と Phenomenon (突出して優れた能力をもつ人物) を掛け合わせてナイキが創った造語だと思われます。
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ズームコービー6のデザインにあたってのコービーのリクエストは、” amazing fit (究極のフィット感) ” だったそうです。それに応えるために搭載されたのが2層構造のメモリーフォームを使用したインソールで、これによってシューズと足の一体感が向上させています。こちらのパフォーマンスレビューを拝見したところ、前作ズームコービー5と比べてフィット感がかなり上がっているとのこと。

マイケル・ジョーダンと並ぶ2度目のスリーピートを目指すも・・・

2年連続のリーグ制覇を達成したコービーでしたが、迎えた10-11シーズンではプレーオフに第2シードで出場するも、カンファレンスセミファイナルでダーク・ノビツキー、ジェイソン・キッドを有するダラス・マーベリックス相手に敗退。ダラスはこの後のNBAファイナル2011を制覇しています

3連覇が期待されていたコービーは、前シーズンから抱える複数個所の故障に悩まされていたようで、10-11シーズン終了後のオフに集中的に怪我の治療を行ったそうです

キャリア13回目となるオールスターゲームを戦うコービー。この2011年のゲームででキャリア4度目のオールスターMVPを獲得しています。
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11-12シーズン:プレーヤーの好みに合わせてクッショニングを選べるコービー7システム

“ズーム” の名が消えたコービー7システム

残念ながら3年連続のチャンピオンシップ獲得は叶わなかったコービーとレイカーズ。ヘッドコーチであったフィル・ジャクソンが引退し、新体制で迎えた11-12シーズンに本人が着用したのがこちらのコービー7システムです。

コービー7システムを着用するコービー。左右で仕様が多少ことなることが見て取れます
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このシューズ、シュータンとドロップインインソールが2種類付属 (コービー7システム シュプリームのみ) しており、着用者の好みによってシューズをカスタムできるというなんとも男心をくすぐる仕様になっていました。

こちらはAttack Fastと呼ばれる、スピーディーなプレーヤー向けのセットアップです。ファイロンミッドソールに前後分割ズームエアを搭載した、前作までのズームコービーシリーズを思わせるセッティングです。ちなみにシュータンは画像の通り着脱可能なため、シューズ本体には縫い付けられていません。
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一方こちらはAttack Strongという、パワープレーをサポートする仕様のものです。インソールは全面クシュロン素材で構成されており、Attack Fastよりも衝撃吸収性に特化。エアは搭載されていません。これはシューズの名称が “ズーム” ではなくなった理由にもなっていると思われます。そしてシュータンは足首を覆うように装着されたストラップと一体化しています。
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アッパーは前作のポリウレタン素材の島がちりばめられた構造を同素材のアウターシェルでアッパーの大部分を覆う構造に変更。サポート性を発揮しつつ、通気性もキープしていました。
このクッショニングを好みによって交換できるというコンセプトはこの年のナンバリングのエアジョーダンであるAIR JORDAN 2011にも採用されていました
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例年と違わず、2011年のクリスマスゲームで新作のお披露目となりました。こちらのカラーリングではアッパーにヒョウ柄のパターンが落とし込まれています。この他にもホホジロザメ、毒カエル、そしてオオカミのグラフィックが施されたものが確認されています。いずれも相手にとって脅威的なコービーの攻撃的なプレーとリンクする自然界の危険な捕食者を表現しているそうです。
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シリーズ初の “エリート” シリーズの登場

ナイキはこの年、以降数年続くことになる「エリート」と呼ばれるシリーズを発表します。この企画では、ハイグレードな素材を使って既存モデルをアップデートさせています。その第1弾としてコービー7の他、レブロン9、ハイパーダンク2011がエリート版として登場し、チャンピオンシップを目指してプレーオフを戦うNBA選手に供給されました。

このシーズンに初めて発売されたエリートシリーズ。左からズームハイパーダンク2011エリート、レブロン9エリート、そしてコービー7エリートです。画像のアウェイカラーの他に、白を基調としたホームカラーも存在します。いずれもチャンピオントロフィーを彷彿とさせるゴールドがアクセントとなっていました。
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コービー7のエリート化による主な変更点はヒールカウンター、およびソールのシャンクプレートがフルカーボンファイバーに変更されている点と、クッションセットアップが前後分割からフルレングスのズームエアになっている点です。
アッパーには軽量性、サポート性を更に高めた材質を採用しているのだとか。
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インナーブーティにはナイキプロコンバットの技術を流用した高級感のある材質を採用。フィット感と吸湿速乾性能に効果を発揮するそう。
ちなみにエリートシリーズは無印モデルと比べて価格がぐっと上がっていました。通常版が当時の定価で140USDだったところ、エリートは200USDと、約1.4倍の価格がつけられていました。
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33歳となったコービーでしたが、試合に出場すればそのパフォーマンスでチームを牽引。試合平均得点で27.9得点と、10代、20代の頃と変わらない得点力を発揮し、3位シードでプレーオフに進出しています。

しかし、かねてより苦しまされていた左膝、同足首に加え、11-12シーズン中に負った手首の負傷、オールスターゲーム 中にドウェイン・ウェイドから受けたファールによって起こした脳震盪と鼻の骨折、さらに左脛の負傷等により出場試合数を58にまで落としていました。

コービーの故障の影響もあってか、チームは2年連続カンファレンスファイナルで敗れています。

プレーオフにてコービー7エリートを着用するコービー。2012年がキャリア最後のプレーオフとなりました。
画像引用元:bleacherreport.com

プレーオフ終了後もゆっくりと怪我の治療を行うでもなく、数日後には2012ロンドンオリンピックのアメリカ代表チームに合流。本人にとっては北京五輪に続く2度目の金メダル獲得となりました。

オリンピックでもコービー7を着用。画像を見た感じだとエリート版ではなさそうですね。
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12-13シーズン:光の速さをテーマに据えたコービー8システムとその後のキャリアを変えることになる負傷

エンジニアードメッシュ初搭載のバッシュ、コービー8システム

コービー7の “システム” 機構を受け継ぐモデルとして登場したシリーズ第8弾、コービー8システムは過去のどのコービーシリーズよりも軽く仕上がっていました

クリスマス前の2012年12月22日の試合でお披露目となりました
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アッパーには当時の新開発素材、エンジニアードメッシュをバスケットボールカテゴリでは初めて採用。フライワイヤーは一旦姿を消しています。

アッパーの大部分をこのエンジニアードメッシュが占めているため、通気性、軽量性共に向上されていたようです。片足あたりの重量は27cmで約270グラムとランニングシューズ顔負けの軽量性を実現。

Strike at Light Speed (光速の攻撃)をそのプロモーションにて標榜していたコービー8システム。前作よりも更に低く、軽く進化していました。
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アウトソールはヘリンボーンパターンをメインにした信頼性の高いパターン。厚みを極限まで薄くし、シューズの重量の大部分を占めるゴムの使用を最小限に抑えています。
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クッショニングは前作コービー7の “システム” を踏襲し、ドロップインインソールを採用。しかし、前作のように2種類のインソールが同梱されたパックは発売されておらず、通常版と同時期に発表されたNIKE iD (現在のNIKE BY YOU) バージョンにおいてのみ選択できるようになっていました。

通常版には当時の軽量フォームクッショニング素材であるルナロンのドロップインインソールのみが搭載されていました。NIKE iD版ではこれに加えて一般的な厚みのインソールにヒールズームエアが搭載されたもの、更にNike+ Sport packというインソールの下に圧力センサーを搭載したバージョン(リンク下部にて解説しています)が存在していました。
画像引用元:solecollector.com

異次元の軽量性とトラクション、コートフィール、そして安定性を高次元で融合したコービー8システムは競技用シューズとして高く評価されていた模様。

エリート版も登場

コービー8システムにおいても、前作に引き続きポストシーズンを戦う選手向けにエリート版が登場しています。

クッショニングはファイロン素材のドロップインインソールに前後分割ズームエアを搭載。アッパーは耐久性とサポート性向上のためにメッシュを2層構造にした上で、前足部には独立型のダイナミックフライワイヤーをシリーズ初搭載。前作と同じく、ヒールカウンターにはカーボンファイバーを採用しています。今作で新たに搭載された仕様として、靴紐とフライワイヤーに世界的繊維企業、デュポン社のケブラーと呼ばれる高強度の材質を使用している点が挙げられます。
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このシーズンではモノトーンのカラーリングに加え、”スーパーヒーロー”と呼ばれるカラーリングも登場しました。ちなみにこの年のエリートシリーズはコービー8システム、レブロン10、KD5の3種で展開されました。
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アキレス腱断裂

12-13シーズン開始前のオフ、レイカーズはかつてファイナルで対戦したオールスターセンター、ドワイト・ハワードと、カナダ出身のMVPポイントガード、スティーブ・ナッシュを獲得。チャンピオンシップ奪還に向けてチームを補強しました。

しかし、シーズン開始直後は一勝もできず、三連敗でスタートします。この結果を受け、チームの上層部はヘッドコーチを解雇。

新たにマイク・ダントーニ (現在のヒューストン・ロケッツのヘッドコーチ) を指揮官に据えます。ダントーニはコービーの父と同じく、イタリアのプロリーグ出身、かつコービーの父とプレーしていた時期も被っていたということで、幼少期のコービーとの交流もあったそうです。

34歳を迎えていたコービーでしたが、試合平均27.3得点と、そのパフォーマンスは衰え知らずでした。また、アシストに関しては前年から1.4ポイント伸ばし、試合平均6.0本の得点につながるパスをチームメイトに提供しました。

メンバーの補強とコービーの素晴らしいパフォーマンスがあったにもかかわらず、チームは苦戦を強いられ、プレーオフ当落線上を戦うことを余儀なくされました。コービーはプレーオフ進出を目指すべく疲労した身体に鞭を打ち、これまで以上にプレー時間を増やしていきます。

レギュラーシーズン終盤には7試合連続で少なくとも40分間プレーし、中には1度も休まず、48分間フルで出場した試合もありました。コービーの活躍もあり、レイカーズは8位と同勝率の7位シードで辛くもプレーオフに進出しています。

しかし、コービー本人はプレーオフが目前に迫った4月12日の試合で左アキレス腱断裂という大けがを負い、プレーオフはもちろんのこと、翌シーズンすらプレーすることが絶望的な状況となります。チームのポストシーズン進出に対し、あまりにも大きな代償となりました。

こちらはケガをした際の試合のハイライト映像です。アキレス腱断裂していながら、直後のフリースローを2本沈め、スコアを同点にしています。コービーの活躍によりレイカーズはこの試合に勝利しましたが、これ以降コービーは数カ月間休場することを余儀なくされました。
コービーを欠いたレイカーズはプレーオフ一回戦で対戦したサンアントニオ・スパーズにスウィープで敗れています。

このシーズンのコービーは34歳でありながら、過去6シーズンの内、最も長い試合平均プレー時間 (38.6分)を記録しており、これは当時のルーキーであったダミアン・リラードに次いでリーグで2番目に長い出場時間だったそうです。

ケガを負う10日前、コービーの疲労を気にかけたレイカーズのゼネラルマネージャーはコービーに対し、プレータイムの短縮について話をしたとのこと。しかし、本人からプレーオフ進出の為に必要な要素であるという理由で反対されてしまい、甘んじて受け入れてしまったそうです。

もしこの時コービーを説得することができていたら、この状況は回避できていたかもしれません。

負傷直後のコービーの様子
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ということで今回はズームコービー5以降のシリーズの変遷とその期間のコービーのキャリアを追いかけてきました。

アキレス腱断裂は選手生命に関わる重傷であることは、同様の怪我をした選手 (デマーカス・カズンズ、ケビン・デュラント、ルディ・ゲイ他) を見れば一目瞭然。治療には年単位の時間がかかり、また、負傷前と同様のパフォーマンスに戻すことはほぼ不可能と言って過言ではないのではないでしょうか。

さて、そんなコービーがどのようにしてNBAの舞台に戻ってくるのか。続きは次回の記事 (最終回) で解説させていただこうと思います。(公開済み)

※下記リンクから次の記事へ飛べます

最後までお読みいただいた皆様、ありがとうございました。

[Bibliography]

Schlemmer, Z. (2016, March 31). Kobe Bryant’s 20 Year Sneaker Legacy – Part 4: The Rise of the Low-Top. Retrieved from https://sneakernews.com/2016/03/31/kobe-bryants-20-year-sneaker-legacy-part-4-the-rise-of-the-low-top/

Kobe Bryant. (2020, August 15). Retrieved from https://en.wikipedia.org/wiki/Kobe_Bryant