【シューズレビュー】ナイキ ズームペガサス37を履いて合計300km走ってみた
こんにちは。
前回記事に引き続き、今回もランニングシューズのシューズレビューをさせていただきます。
今回紹介するのはナイキのズームペガサス37です。以前紹介させていただいたホカオネオネのリンコン2と同じくミッドソールがボリューミーに設計された、所謂厚底シューズの部類に入りますが、その履き心地は全くの別物でした。
先に結論を申し上げますと、私個人としてはこのシューズについて2足目の購入を検討しているほどに気に入っています。
ということで本記事ではリンコン2との比較も交えつつ、解説していこうと思います。
前回の記事は下記よりどうぞ。
ナイキ史上最多の販売足数を誇るランニングシューズシリーズの第37代目
ナイキのペガサスシリーズが誕生したのは1983年のことでした。 “The shoe for every runner (すべてのランナーのためのシューズ) “ というコンセプトの下誕生した同シリーズは、信頼に足るトレーニングシューズとして現在まで多くのランナーに愛され続けています。
今回ご紹介するズームペガサス37はその名が示す通りシリーズ37代目のモデルです。そしてこのシューズは評判が高かった前作ズームペガサス36からアッパーの設計からソールのクッションセットアップまで大幅に変更が加えられました。
前作36のアッパーはエンジニアードメッシュにフライワイヤーを組み合わせたセットアップ。フライワイヤーはシューレースホールを兼ねており、上記画像からもその様子が見て取れます。
同クッショニングについては2年前のモデルにあたるズームペガサス35に引き続きフルレングスズームエアを搭載。ミッドソールの材質にはクシュロンが使用されていました。
2020年現在のシリーズ最新作にあたるズームペガサス37ではアッパーからフライワイヤーを排除され、そのかわりに甲の側面から足裏を経由するフィットバンドと呼ばれるベルトが装着されています。また、アッパーの材質もエンジニアードメッシュのような柔らかな素材ではなく、ざらりとした耐久性の高いナイロン素材に変更されました。
クッション面においても大幅な変更がされています。前作36ではクシュロンミッドソールにフルレングスズームエアを搭載していました。
一方の今作、ズームペガサス37では耐久性、軽量性に優れるリアクトミッドソールに前作と比べて2倍の厚さのズームエアを前足部のみに搭載しています。
ズームペガサス37のアッパー (300km走行後)
ここからは300km走行後のシューズの現物画像を見ながらレビューを行っていきます。
フィット感はホカオネオネのリンコン2に比べるとピタッと足に張りつくようなつくりです。リンコン2のようにつま先にスペースを感じることなく、足全体をぴったりと包み込んでいます。以前からタイトな履き心地が好みの私にとっては問題ありませんが、人によっては窮屈と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
幅広のバージョンも用意されているようなので、心配な方は通常版と併せて試着いただくことをお薦めします。
余談ですが、今回、一般発売されているカラーリングがあまり魅力的でなかったので十数年ぶりとなるNIKE BY YOUを使ってカスタマイズしたものをオーダーしました。少々金額を上乗せすることにはなりましたが、毎日のランニングの気分を高めてくれる点で非常に良い買い物ができたなと思っています。
色によっては現在はセール価格でも購入できるのでわざわざ定価よりも高い値段を払ってカスタマイズする気にはならないかと思いますが、自分専用のシューズが手元に届いたときの喜びは他では言い表すことができないほどです。
学生時代にNIKE ID (当時のカスタマイズサービスの名称)を注文した時と同様、商品が手元に届いた日は一日中それを眺めてしまいました。まだ未体験の方には是非挑戦していただきたいなと思います。
さて、アッパーについては全般的に私好みのフィット感で現在は何の問題もなく走行することができています。が、一つだけ減点したい箇所があります。
それはヒールのホールド感です。
上の画像をご覧いただくとヒール内側にパディングが詰められており、ふっくらとしているのがお分かりになられると思います。これが結構くせもので、購入当時はいくら紐を結んでも踵が抜ける感覚を無くすことができませんでした。
ただ、履き込んでいったことでパディングが私の踵の形に馴染んできたのか、現在は快適に着用していることができています。
もちろん個々人の足の形によってはこの問題が起こらないこともあると推測されるので、参考程度にしていただければと思います。
ズームペガサス37のクッショニング (300km走行後)
ズームペガサス37もまた、ホカオネオネのリンコン2のように厚底シューズに分類されると思っており、履き心地も近いものがあるのかなと思っていました。
しかし、冒頭で記述した通りその履き心地は全く別物でした。
ズームペガサス37はとにかく蹴り出しの反発力が気持ちよく、足がどんどんと前に出てくれる感覚があります。
前回のレビュー記事内で解説させていただいた通り、リンコン2を履いて走るときは地面を蹴るのではなく「足を運ぶ」感覚で走行するようにしていました。
一方、ズームペガサス37ではシューズがもっている反発力が足の蹴り出しをしっかりと後押ししてくれるので、地面を蹴るようにして走っています。
私にとってはこの地面を蹴る走法が性に合っているようで、リンコン2を履いたときと比べると速度を出しやすいため、今日はスピードを出して走りたいな、という日に選んで履くようにしています。
不思議なもので、このシューズを履いていると仕事で疲れて帰った後のランニングでもちょっとスピード出してみようかなと思ってしまいます。私にとってはこのシューズを履くことでスピードに乗る(私の場合4:00~4:20/km程度)ことが非常に心地よく感じられています。
シューズの重量については片足あたり約285g (27cm) とのことで、現在のトレンドからすると決して軽量な部類ではありませんが、それを補うほどの反発力で高速走行もサポートしてくれます。それでいて怪我を防いでくれそうな衝撃吸収性も兼ね備えているというのがこのシューズのクッショニングに対する私の見解です。
ズームペガサス37のアウトソール (300km走行後)
まずは新品の状態のアウトソールの様子をご覧ください。
続いて300km走行後のアウトソールです。
少々わかりにくいので各部位を拡大して見てみます。
トラクション性能については現在でも晴れの日を走っている際は全く問題なしです。ほぼアウトソール全面にラバーが配されているからか、全体的な摩耗度もリンコン2のそれと比べるとかなりマシな印象を受けます。
まとめ:37年に渡り数々のランナーに愛され続けたデイリートレーナー界のマスターピース
私にとって人生初のペガサスとなったズームペガサス37ですが、これまでこのシリーズを履いてこなかったことを後悔するほどにこのシューズの毎日走るための機能性の虜になっています。
以前からのペガサス愛好家の方の中では賛否あったそうですが、私にとっては現時点最高の相棒と呼ぶにふさわしいランニングシューズになってくれています。
アッパーのぴったりとしたフィット感、足を故障から守ってくれるクッション性、そして気持ちよくスピードに乗れる反発性のどれをとっても自分好みのセッティングのシューズです。あまりに気に入りすぎてローテーションで履いているリンコン2の出番が減っているほどです。
以前からのペガサスファンの方同様、私もあと何か月後かに登場するであろう次回作もおそらく購入することになるのだと思います。
前述した通り、現在ズームペガサス37はカラーリングによってはセール価格で購入することができますので、興味のある方は是非ご検討してみてください。
また、つい最近登場したズームペガサス37シールド (日本国内はNIKE BY YOUでの展開のみ) という雨、雪等の悪天候時、および低気温時のランニング用にアップデートされたバージョンも追加されていますので、寒冷地にお住まいの方はこのシールドのバージョンも候補に入れていただいてもいいのかなと思います。
最後までお読みいただいた皆様、ありがとうございました。
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