コービーが現役時代に着用していたバッシュをまとめてみる(2) ~アディダス編 その2~
画像引用元:sneakernews.com
こんにちは。壮年留学生です。
前回の記事に引き続き、コービーが現役時代に着用していたシューズを振り返っていこうと思います。
今回はアディダス編その2ということで、初優勝からスリーピート達成までに着用していたバッシュにフォーカスしていこうと思います。
前回の記事は下記からどうぞ。
NBAファイナル2000:新たなコンセプトで登場した新生シグネイチャーモデル
Feet You Wear(フィーツーウェア)との決別
前回の記事でも触れましたが、99-00シーズンのコービーはフィーツーウェアを搭載した自身のシグネイチャーシューズ、KB8 3を履いていました。しかし、フィーツーウェアの共同開発機関とのライセンス契約上の問題で、シーズンの後半はシグネイチャーモデルではないフォーラム2000を履いてプレーをすることが多くなっていました。
プレーオフを勝ち抜いたコービーはインディアナ・ペイサーズとのNBAファイナルに臨むことになります。そこで初お披露目となったのが新生シグネイチャーモデル、The Kobe (ザ コービー)です。
KB8の名前で3代にわたって続いたシグネイチャーモデルは4代目でそのコンセプトを一新。新たなスタートを意味してなのか、シューズの名前もThe Kobeとなっています。復刻時の名称はCrazy1 (クレイジー1) となっていました。
デザインはアウディのTTロードスターという車種からインスパイアされています。メタリックな質感のアッパーや、バンパーを模したパーツからその様子が見て取れます。
その奇抜なデザインからかあまり人気が出ず、セール価格で販売されていたことが思い出されます。当時中学生だった私も価格が落ち切ったところで購入した記憶があります。
履き心地については約20年前のことなのではっきりと思い出せませんが、当時の私にとってはバスケで履くにはソールのクッションが固く、柔軟性も低かったので数回体育館で使用した後、普段履き用の靴になってもらいました。
つくりは細かいところまでこだわっていた印象です。アッパーのタン部分の切り替えに合わせて靴紐の色が変わっていたり、足首周りにたっぷりと入ったパディングなんかの細かい仕様はけっこう気に入ってました。
ピンチを乗り越えた末の初優勝
ペイサーズとのNBAファイナル第二戦の2クォーター、コービーは相手チームのプレーヤー、ジャレン・ローズの足に着地してしまい、足首に怪我を負います。以降その試合は欠場、さらに第三戦もその怪我の影響で出場ができませんでした。(後にジャレン・ローズ本人の口から、わざと自分の足の上にコービーが着地するように仕向けたと語られています。)
シリーズを2勝1敗で迎えた第四戦、コービーは後半だけで22得点という怪我を感じさせないパフォーマンスを披露。更にシャックがファールアウトしてしまうというピンチの中、コービーはウイニングショットをオーバータイムに沈め、シリーズに大手をかけます。
シリーズは第六戦までもつれ込んだ末、レイカーズが2000年のNBAチャンピオンに輝きました。
00-01シーズン:ファイナルに引き続きThe Kobeを着用してリーグ2連覇
リーグ最強の得点力を持ったデュオ
コービーは好き嫌いがはっきりとわかれる独創的なデザインで登場したThe Kobeを翌シーズンも引き続き着用。本人は気に入っていたのか、00-01レギュラーシーズンからNBAファイナル2001まで全ての試合をこのシューズで戦っています。
このシーズン、コービーはリーグ4位の試合平均得点28.5得点。そしてこの時代を代表する最強センター、シャキール・オニールが同29.7得点でリーグ3位。この二人の活躍によってプレーオフ初戦からカンファレンスファイナルまでを無敗で駆け上がり、迎えたフィラデルフィア・セブンティシクサーズとのNBAファイナルも4勝1敗で同チームを下しています。
01-02シーズン:攻めすぎ?アディダス最後のコービーシグネイチャーモデル
前作を超える奇抜すぎるデザイン
前作に引き続きコービーお気に入りのスポーツカー、アウディTTロードスターを参考にデザインされたのがこの The Kobe 2 (ザ コービー2) です。一見省略されているように見えるシューレースはアッパーの下に隠れています。流行っていたのか、当時はAND1のマッドゲームやシルキースムース、ナイキのフライトターバインなどでもこのようなシューレースが隠れる構造が採用されていました。
それにしてもこのデザイン、後にも先にもこれほど独特な見た目のバッシュは見たことがありません。前作以上に市場に受け入れられなかったことは言うまでもありません。それもあってか2020年8月現在、未だに一度も復刻されていません。
加えて機能面でも特筆すべき点がなく、コービー自身もあまり気に入っていなかったのか、NBAファイナル2002では The Kobe に履き替えてしまっています。
スリーピート達成とアディダスとの決別
2002のNBAファイナルはジェイソン・キッド率いるニュージャージー・ネッツとの対戦となりましたが、スウィープで相手チームを下しています。
このシーズンのコービーのスタッツは、試合平均アシスト5.5、リバウンド5.5、得点25.2と、前シーズンよりも約3点ほど平均得点を落としています。しかし、フィールドゴール成功率は.469とキャリア最高の数字を残しています。
また、キャリア初のオールNBAファーストチームに選ばれました。
番外編:アディダスとの契約解消
2002年のオフシーズン、コービーはアディダスとの契約を解消します。コービーは違約金として$8,000,000 (約9億6000万円!!!)をメーカーに支払ったと言われています。
理由は定かではありませんが大金を払って解約しているぐらいですから、何かしら不満があったということでしょう。
さて、アディダスとの契約解消には向こう1年間の別のシューズブランドとの契約を禁じる条項が含まれていました。そのため、コービーの02-03シーズンはスニーカーフリーエージェントとの状態になり、様々なブランドのバッシュを着用することになりました。
ということで次回は多くの魅力的なシューズが登場するコービーのスニーカーフリーエージェント時代にフォーカスしていきます。(公開済み)
続きは下記からどうぞ。
最後までお読みいただきありがとうございました。
[Bibliography]
Schlemmer, Z. (2016, February 18). Kobe Bryant Sneaker History: Adidas Years. Retrieved from https://sneakernews.com/2016/02/18/kobe-bryants-20-year-sneaker-legacy-part-1-the-adidas-years/
Kobe Bryant. (2020, August 15). Retrieved from https://en.wikipedia.org/wiki/Kobe_Bryant
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