トロントの冬を乗り切るためのブーツとスニーカー

トロントの冬を乗り切るためのブーツとスニーカー

クリスマスを前に北半球の国々はすっかり冬といった天気。こちらトロントも氷点下の日が当たり前になってきており、厳しい冬に突入した感があります。

私もこちらの冬を越すのは今年が初めてなので少々不安な心持でいます。何しろこちらの冬は本気を出すと気温マイナス20度、体感マイナス30度が襲い掛かってくると言うではないですか。そこにドカ雪で追い打ちをかけてくるということで。

何よりこの環境、スニーカー好きにとっては非常に厄介なコンディションなんです。

寒いし雪積もってるし路面に凍結防止用の塩みたいな薬品が撒かれてるし。どろっどろの雪の道を歩かなきゃいけないことも。

ということでこういう時期は大事なスニーカーはおうちで休ませて、悪天候に対応したタフで汚れすらもかっこよく見える靴を履いて出かけましょう。

凍結防止用の塩みたいな薬品 撮影:筆者

今回はトロントにて、私が実際に履いている悪天候時向けのブーツ二足とスニーカーを紹介させていただきます。

10年ぐらい履いている一足、ダナーライト2

日本から持ち込んだダナーのダナーライト2です。カラーリングはセダーレインボーなる茶色系の色で、大学生の頃からかれこれ10年ほど履いているブーツであります。

メンテする毎に革の色味が深くなっていきました。
撮影:筆者

元々はトレッキングブーツとして開発されているだけあってそのつくりは非常に頑丈。

ビブラム社製のアウトソールは普通のスニーカーに比べて遥かに丈夫かつ深く掘り込まれた凸凹が雪の上でのグリップ力も確保してくれています。ソールも分厚いので、スニーカーで侵入したら即アウトの水たまりや、解けかけの雪の上も足を守りつつ、快適に歩くことができます。

最も特筆すべきは世界的に有名な防水透湿素材であるゴアテックスを足を包むライニングに張り巡らせていることではないでしょうか。これによって 靴の外側からの水の侵入を防いでくれているので、 雨の日だろうが水たまりだろうがお構いなしに歩くことができます。

けっこうすり減っちゃってますが、雪面に刺さってグリップしてくれます。
撮影:筆者
足首のアメリカ国旗がMADE IN USAの証です。
撮影:筆者

唯一欠点を挙げるとすれば重たいということでしょうか。レザーと分厚く丈夫なソールで構成されたレトロなビジュアルは、最近のゴアテックス搭載ながら軽量な素材で作られたブーツに比べるとかなり重たく感じると思います。

でも私は全然気になりません。だって見た目がかっこいいんですから。

ちなみに日本のお店でよく見かけるダナーライトですが、残念ながらトロントでは扱っているお店が非常に少ないです。私が確認した限りでは、HAVEN(ヘイブン)で少しではありますが取り扱いがありました。

ダナー生誕の地で購入した一足、エルクハンター

またまたダナーなのですが、こちらは変わり種。ダナーのオフィシャルホームページまたは直営店でのみ購入することができるハンティングブーツ、エルクハンターです。

先述のダナーライト2に比べると細身のラストと足首の上部までを覆う高めのカットが特徴です。

こちらもUSA MADEの一足。かなり気に入ってます。

日本にいるときにカナダ版のダナーのWebページを覗いているときに初めて目にした一足です。オレゴン州ポートランドで誕生したブランドということで、ナイキ本社潜入とあわせてダナーのファクトリーショップ(ここもまたテンションが上がるショップなんだこれが)に行った際に購入してきました。

もちろんこちらもゴアテックス搭載で雨、雪どんとこいといった感じ。ソールはこちらはビブラムソールではなく、ダナーボブアウトソールと呼ばれる自社オリジナルのものです。

岩場、雪面、芝、泥などの路面で力を発揮するアウトソールで、そのせいかアスファルトの上だと少々不思議な履き心地です。材質はダナーライトに搭載されているビブラムのものと比べるとソフトです。

アウトソール外周に施されたブロック状の箇所が内側のぽこぽことび出ている突起よりも高さが低く、フラットなアスファルトの上を歩いていると不安定な履き心地。
撮影:筆者

アッパー素材はスエードで、ヒールの補強パーツのみ他の部分に比べて毛足の長いものが使われています。ダナーライト2に比べると軽量で、アッパーもダナーライト2のそれよりも薄いかんじがします。

ダナーライト2に比べると買ったばかりでまだ足になじみ切っていないかんじ。

また、エルクハンターには寒冷地向けにシンサレートのインサレーション入りのモデルが存在しています。

私はこちらの春夏や、日本でも履きたいなと思っていたのでインサレーション無しのものにしましたが、マイナス20度になる真冬のトロントで長時間外を歩き回るのであればインサレーション入りのものがいいのかなと思います。

購入先のダナーのファクトリーストアは本当に素敵な場所でした。ダナーファンの方には是非訪れていただきたいお薦めのショップです。いつかブログ記事にして皆様にお届けできればと思います。

比較的路面状態がいいときに履いているスニーカー

冒頭でお伝えしたように、基本的に雪の費はスニーカーの着用を控えています。しかしブーツばかり履いているとスニーカーの軽快な履き心地が恋しくなるもの。ということそんな気分の時に私が履いているスニーカーをご紹介。

こちら、ナイキのアウトドアっぽい意匠やカラーリングを採用しているACGラインのリアクトテラゴービーでございます。

こう見るとソールの厚みもけっこうありますね。
撮影:筆者

スニーカー好きの性分として、持っているスニーカーは基本的にはずっとフレッシュな状態に保ちたいものですが、こちらは個人的に汚れてもOKなスニーカーに認定しています。

というのもこのリアクトテラゴービーは「スニーカーが汚れることに怯えないでほしい」というデザイナーの想いが込められたモデルなのです。

これは責任を持って汚さないといけないな、ということで先に紹介したブーツ同様、積極的に汚れるコンディションで履くようにしています。

つま先にはラバー製のバンパーが装備されています。ちょっとひび割れてきました。

ブーティー状のナイロンアッパーにクッショニングはオデッセイリアクトというランニングシューズのツーリングに、ソールはアウトドア向けに溝が深めのラバーを採用しています。

非常に軽量で履きやすいので、雨の日だけでなく、天気の良い日もけっこう履きました。クッショニングはリアクトが効いていて履き心地良好。

アッパーは耐水加工が施されているということですが、まあおまけみたいなものかなと思います。なので比較的しっかりとした雨の日や水たまりに足を突っ込んだ場合は普通に靴内に水が浸入してくると思われます。

それから、一番注意いただきたいのはサイジング。

私の場合、ほとんどのナイキ製品は私の場合28.0cm、競技用のバッシュやランニングシューズの場合は27.5cmを選ぶことすらあるのですが、このテラゴービーについては28.5cmを履いています。

横幅は広く、全体のフィット感も割とリラックス感があるのですが、縦寸だけは他のナイキ製品に比べて明らかに短いです。可能であれば試着してからの購入をお薦めします。

トロントですとLIVESTOCKCAPSULEHAVENでは取り扱いがあったかと思いますので、気になる方は上記店舗にてご試着いただくといいかと思います。

日本、カナダ問わずセール価格になっているのを見かけるので、購入を検討される方は定価購入は避け、セール価格で販売されているお店で入手いただくのがお薦めです。

ヒールの紫の部分にはソフトなラバーでできた細かい突起があるのですが、これ触ると不思議な感覚で気持ちいです。
撮影:筆者

トロントでブーツが購入できるお店について

トロントでダナーのブーツを購入できるお店は限られるのですが、優秀な他ブランドのブーツであればたくさんのお店で目にする機会があります。

特に今回私が紹介したブーツは保温機能が備えられていませんので、真冬の寒い時期に向けて温かいブーツをお探しの方は是非下記で紹介するお店でお気に入りの一足を見つけていただければと思います。

街を歩いていて支持されているなーと思うのはSorel(ソレル)、ティンバーランド、UGG(アグ)、そしてBLUNDSTONE(ブランドストーン)といったところでしょうか。トロントにてこの四つのブランドを取りそろえるお薦めショップはGetoutsideです。

また、ワークウェアショップであるMark’sにはハードな使用に耐えうるブーツがたくさん取り扱われています。

トロントの冬をブーツ無しで乗り切るのはけっこう大変だと思います。新しいブーツ選びに今回の記事を参考にしていただけましたら幸いです。

最後までお読みいただいた皆様ありがとうございました。

◇写真の話

オレゴン州ポートランドのダウンタウンにあるダナー直営店です。繁華街にあるのでアクセスはしやすいのですが、ラインナップは外れにあるファクトリーショップに比べるとかなり少なくなります。ご紹介したエルクハンターもこちらでは取り扱いがありませんでした。